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今日、働くことについて考えたこと(信頼について)

今日考えたことは、信頼についてです。

信頼するということというのは、イノベーションをおこすという意味で非常に大切だと思います。

3Mのポストイットは、従業員に15パーセントは会社のリソースを使って、自由にやってよいというルールの中で生まれて来たのは有名な話です。同様の枠組みがグーグルにもあるそうです。

www.mmm.co.jp

 

これも、従業員が間違いを犯さないという信頼に基づいてやっているからというのが一般的な説明でしょう。

 

一方、当たり前ですが、人間は、誰でもさぼります。さぼらない人間なんていません。そいう人間をどうやってマネジメントするかというときに、会社や学校などの大方の組織は、膨大なリソースを使って、さぼらない人間を作ろうとします。

人間というのは、どこまで信頼していいのかというのは悩みどころです。

まったく信頼しないと家から一歩も出られず、食べものも食べられませんが、信頼しすぎても詐欺にあってしまいます。

 

信頼していたのに、それが裏切られた時や損したときに、どう対応するかという解決策において、画一的になってしまうのが最近の問題なのだと思います。

 

それはどういうことかというと、プロスペクト理論で説明できそうです。

プロスペクト理論 - Wikipedia

 

プロスペクト理論というのは、どいうものかというと、以下の選択肢を提示された場合に、

1.得する話の選択肢

 A)確実に1万円を貰えるくじ
 B)50%の確率で2万円が当たるが、残50%の確立で0円になるくじ

2.損する話の選択肢
 C)確実に1万円損するくじ
 D)50%の確率で2万円を損するが、残り50%の確率で損をしないくじ

得する場合と損する場合について、両方とも数学的には同じことを言っているにも関わらず、A)とD)を選択する人が圧倒的に多いのです。なぜこんなことになってしまうかというと、人間は、損をすることに対して、得することによるよりも過敏に反応しやすいからだと言われています。

それを応用して考えると、たとえば、従業員の一人が会社の情報を盗んだとしたら、他の多数の人が、そんなことしないのにもかかわらず、膨大なリソースを使って未然防止にむけたルールが作られます。これは、おそらくプロスペクト理論で説明できるでしょう。兎に角、会社として損をしたくないのです。解決策が画一的なのです。でも、これによって、膨大な時間と労力がとられている可能性があります。また、信頼されていないことにより、従業員の創造性もむしばまれることもあるでしょう。得するところが軽視されがちなのです。そこをバランスよく判断できるか否か今後の会社の成否を占うのではないかと思います。